「エルヴィス・プレスリーと一緒に生まれてくる予定だった片割れの双子の話から強くインスピレーションを受けた」
3月16日、Anne Sofie Madsen(アン・ソフィー・マドセン)の2016 A/W コレクションが渋谷ヒカリエホール Aにて発表された。アンソフィー マドセンはデンマークのブランドで、ジョン・ガリアーノ、アレキサンダー・マックイーンで経験を積み、ロンドンファッションウィーク、パリファッションウィークなどにも参加している。今回のショーは、DHLとIMG Fashionとのプログラム「DHL EXPOTED」に受賞により、東京では初のランウェイショーが実現した。
今回のコレクションでは、エルヴィス・プレスリーと一緒に生まれてくる予定だった片割れの双子の話から強くインスピレーションを受けているという。物静かな音楽とハードな音楽が交互に流れる様子、アシンメトリー調のデザインなど、ショー全体でどこか”対”を意識させる演出が施されていた。レザージャケット、ボンテージライクのデニムジャケット、ネイティブ柄にグラフィクパーカ等、エルヴィスの全盛だった60~70年代の音楽要素がふんだんに散りばめられたルックが特徴的であった。また、今回のコレクションの中でロープを使ったデザインが多く見られ、アン自身「ロープというものは人を縛る・拘束するという意味もあるが、解放という意味もある。一つに繋がったり、バラバラになったりする側面がある。スーツの様な何か誓約を持った服がバラバラにデザインされる様子と似てるかもしれない。」と、まるで、エルヴィスと片割れになってしまった双子を探しているかの様な言葉で語ってくれた。
DHLで秋に日本で再びショーを開催することが決定しているアン・ソフィー・マドセン。アン氏はインタビューにて「日本のカルチャーはアニメ、美術、ファッション等どこを切り取っても魅力がある。時間が作れれば日本の写真展などを回りたいと考えている。」とワクワクした様子で答えてくれた。
text/Yu Ezaki