Fashion, Collection, Tokyo 2021 S/S

HARE 2021S/S Collection

 HAREは2020年10月15日(木)、2021年春夏コレクションをRakuten Fashion Week TOKYOで発表した。

 コレクションの発表が行われた会場は、東京・恵比寿のザ・ガーデンホール。劇場を舞台にフィジカルなショーを行った。音楽はWONKのメンバーである荒田洸を起用し、迫力のあるドラムの生演奏の中、2人1組のペアになったモデルが次々と登場するというなんともユニークな演出であった。

  今回のテーマは「CIRCLE」。私たちは一筆で描くひとつなぎの円のように、ヒト、モノ、カルチャー、過去と未来という繋がりを求め、その中に安らぎと自然を見出そうとする。HAREはそうした繋がりを大切に、ポジティブなエネルギーを伝える為の服を提案した。

対照的?対称的?

 黒と白という真逆のコントラストが同時に並ぶと全く同じスタイリングであるにも関わらず、トーンによる印象の違いを引き立たせる。

 ソフトな色彩のハイネックなジャケットはバックスタイルの着丈を長めに。ジャケットとは裏腹にビビットな配色のパンツは、膝部分を透け感のある素材で切り替えている。歩くたびにふんわり揺れ動くことでスタイリッシュさを演出した。

 HAREは過去に、日本人の伝統的な世界観のひとつ“ハレ”をテーマとしたコレクションを発表しているためか、同コレクションにも和を取り入れたスタイリングを垣間見ることができた。大判な柄に上品な光沢を纏ったジャケットには着物の衿のシルエットが取り入れられ、和服を連想させるデザインに仕上げている。

 HAREならではベーシックでシャープなスタイルはそのままに、ニュートラルカラーのルックに加え、ピンク、グリーン、ブルーなどの春夏らしい軽やかなルックがあることでコレクションにニュアンスの違いを生んでいた。

Text/ 守谷 恵