筋骨隆々!アクティブモード×ヴィンテージ
MUZE(ミューズ)/PRDX PARADOX TOKYO(パラドックストーキョー)の2019-20の秋冬コレクションが3月21日に発表された。
今シーズンもMUZEとPARADOX TOKYOの合同ファッションショーであるが、強烈なインパクトを与えるオープニングアクトも恒例と感じる。
これ見よがしな素晴らしい肉体の彼らは日本体育大学のバーベルクラブ。
筋骨隆々!ムキムキ!これが学生という衝撃…この魅せる肉体を作りあげるのに多くのの時間とたゆまぬ努力が詰まっている事がうかがえる。
PARADOX TOKYOは今回アクティブモード、躍動をテーマとし、肉体にクローズアップ。ポップな色彩や柄にスノーボーダーなどのウィンタースポーツからの着想が思い浮かばれる。冬場でも機能性を落とさず活発に動きたい人には必見だ。
人種や障害にとらわれずアクティブになっててほしいという思いからランウェイでは、バーベルクラブの顧問であるバズーカ岡田さんやパラアスリートの堀江航さんなどアクティブをテーマとした幅広いキャラクターがモデルとして歩いた。
MUZEの今回のテーマは「パーソナル、過去への挑戦」としてヴィンテージアイテムやクラシックなどの古き良きものから着想を得たコレクションで、化学繊維を使ったウィンドブレーカーなど現代の要素も散りばめられていた。
創業から137年の福助のマフラー、ターコイズジュエリーのSKYSTONEとのコラボレーションで鮮やかにコレクションを彩ったのも実に魅力的だ。
両ブランドともにモデルのキャラクターが印象的であったが、PARADOX TOKYOに登場した膨よかなモデルが頭から離れなかった。上記のテーマからも特に異質であったからだ。
私は肉体美へのフォーカスのパラドックス(逆説)と感じたのだが、早計であっただろうか。
text/中村 宜嗣
photo/小松 未奈