Fashion, Collection, Tokyo 2019-20 A/W

EMarie 19A/W collection

EMarie           AI×自然界×エマ理永

EMarieのA/W collectionが3月20日、東京大学生産技術研究所にて行われた。

以前、数学を洋服に落とし込みドレスを製作したことで話題を呼んだが、今回のショーではAIと共にクリエイションを行うという未だ嘗て無い試みがなされた。

エマ氏がこれまでに製作してきた約500着のドレスのデータをAIに読み取らせ、AIがその情報を元に新たなパターンを創造する。そのパターンからエマ氏がさらに新しいドレスを製作する。このような方法で、20着が今回のショーのために製作された。

DSC_0090数学によって導き出されたパターンを形にしたドレス

DSC_0135AIが画像プリントした服から発想された服

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AIとエマ氏のデザインに貝という自然界のオブジェを取り入れたドレス

様々な課程を経て、自身のクリエイションの基である自然界を取り入れたこと、つまり「AI×自然界×エマ理永」で、コラボレーションが成り立ったのだとエマ氏は語る。そして、エマ氏とAIが共生してクリエイトをしていく過程と、人間の脳に最も近い未来の人工知能を創造する研究者の挑戦という二つの意味でのAIと人間の共生が込められているのだと。

人工知能と科学技術を取り入れながら、人間知能との相互作用の中で新たなデザイン、パターンを生み出す。そこから人間にしかできない行程、平面を立体の服に作り変えるという行程が成される。

クリエイションと何か?その問いに新たな答えを提示した今回のショー。

科学技術が発達し、過度に発達した人工知能による弊害が心配される中、人間とAIが共生する明るい未来の一端が示された。

今回ランウェイを歩いた20着のドレスには女性達を幸せにするAIへの希望が託されていたのである。

text/西田さおり

photo/荘あかり