PLASTICT TOKYO 2017 s/s collection

日本人は「考えさせる」のがお好み!?

PLASTICT TOKYO 2017 s/s のテーマは『immigration』入国、移民といったような意味だ。
ショーが始まる前、ランウェイにはお皿とフォークとナイフ、剥き出しの蛍光灯が置かれ、招待客は好奇心を掻き立てられ写真を撮る。

しかし食器はさげられ、間も無くしてショーがスタート。空港のゲートを思わせる入り口から次々とモデルが登場する。フォーマルなスーツスタイルからはじまったショーは、徐々にTシャツやベルトが印象的なストリート風ファッションなど着崩されたスタイルに変化。中には、ランウェイを降りてカメラ席脇へはけてしまうモデルも。

その中で印象的だったのが『富の象徴』とデザイナーが語ったシャツであった。序盤に登場しており、色鮮やかで動物の柄が目を惹くシャツは言われてみると確かに、‘富裕層が着ていそう’なイメージである。


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このように、ランウェイに不自然に置かれた食器や、1人だけはけてしまったモデルなど、テーマの他にたくさんの伏線が張られたショーだった。デザイナーは、「今年がオリンピックイヤーだったこともあり、2020年の東京オリンピックに向けてたくさんの人が世界中を移動する時代になる。しかし自由には動けず入国審査という“規定”のなかで、自分の持っているものでそれをクリアしなければならない。」と語った。食器はドレスコードを暗示しており、これも一種の“規定”である。
ショー中に1人はけたモデルは、たくさんの外国人が入国すると1人くらいは行方不明になるだろう。というリアリティの中にもユーモアを交えた演出であった。

今回東京コレクションを数多く取材するなかで、日本人のデザイナーのみに限らず海外のデザイナーも取材する機会があった。一概には言えないのだが、海外のデザイナーは、1つの大きなテーマを設けたら、そこから特に深いメッセージ性にこだわるというよりかは、「カワイイから作った」、「自分の気分を表した」などのシンプルなコレクションが多い傾向にあると感じた。

一方日本のデザイナーは、今回のプラスチックトーキョーのように、出された食器の前にただ大人しく座っている様では解らないような、どういう意味なんだろう!?と考えさせるような、惑わせるような、そんな演出やテーマが多いように感じられた。

そしてこれも一概には言えないのだが、洋画と邦画にも同じような傾向を感じる時がある。洋画は莫大なスケールで、純粋に「愛」、「勇気」などのテーマを掲げ、終わり方もスッキリするものが多いが、邦画はこれにはどのような意味が!?と、公開された直後インターネットで掲示板などが設けられ論争を繰り広げがちではないだろうか。この夏大ヒットしたシンゴジラもそうだ。詳しくはネタバレになってしまうのでぜひ自分の目で見てほしい。
とにかく、“考えさせがち”なのは日本のクリエーションならではの傾向ではないかと、未熟ながら思う部分があった。日本人はどうやら「意味深」なものがお好みのようだ。


Text/諏訪芙実
Photo/鈴木優人・秋山萌々子


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