2013-2014 A/W 東京コレクション
Jenny Fax 2013-2014 A/W
「i want to believe」
今回のコレクションはハーモニー・コリン監督の映画「ガンモ」の竜巻によって崩壊した、望みも希望もない人々が暮らすアメリカの田舎町をイメージとしている。
昔、「MIKIO SAKABE」のデザイナーである坂部氏に「ガンモ」に出てくる世界観が凄く似合うと言われたことを覚えていたというジェンファン氏。
バスタブの中でパスタを食べる少女。これも「ガンモ」に出てくるワンシーンから取ったものだ。そのバスタブの周りをモデルたちが闊歩した。
コートやワンピースに散りばめられたハートはよく見ると様々な表情をしていたり、子供の頃によくタンスにペタペタ張っていたようなシールがスウェットに張られていたりとポップなものもあれば、A/Wらしいダークカラーのドレスも見られた。
ショーのフィナーレでは、モデルたちがレインボーカラーの光に照らされる中、バスタブの上から釣竿でUFOを釣り下げた宇宙人が登場。絶望的な田舎町に飛んできたUFO。宇宙人にとってはただの暇つぶしでしかないけれど、町の人々から見ればUFOの存在は希望の光であるということを表現したという。
Jenny Faxらしい、最初から最後まで予測不可能なショーであった。
Photographer / mei
Text / chiaki