Fashion, Collection, Tokyo 2019-20 A/W

meagratia 19A/W Collection

ABREACTION

深く冷たい静寂の闇。
緊張と不安に抑圧された弦が弾け、思い蓋が開く。
封印していたはずの情動がランダムに再生し始める。
繰り返し押し寄せる高波のような記憶の欠片。
心拍数は上昇し、毛細血管は膨張していく。
湧き上がる感覚をありのまま見つめ、
蘇る過去が浄化されていく。
無意識のうちに眠りについた鮮明で激しい涙に触れた時、
開放された自由の光が溢れ出す。

3月22日、SPACE EDGEにてmeagratiaの2019年秋冬コレクションが発表された。
meagratia特有のテキスタイルは今期も存在感を放っていた。
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アースカラーが多く見られた他、秋冬らしい赤やオレンジが入りアクセントが効いたコレクションとなった。
前回に引き続き、デザイナー関根氏の表現する植物の世界に我々は魅了された。
統一感はそのまま、ルック一体一体の個性が増したように感じた。そして、なにかから解き放たれたような、殻を破ったような自由さも感じた。
前回はモデルの顔が布や華で覆われ、表情も虚ろだった印象だが、今回はフェイスペイントが施され、暗闇の中ではまた違う表情を見せる他、モデルの顔つきも力強さを感じる鋭さがあった。
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text / 櫻田美羽
photo / 櫻田美羽