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コラム:ブランドの供給過多への警鐘

Fashion

1 12月. 2018

 

あなたが好きなブランドを教えて下さい。

そしてそのブランドが好きな理由はなんですか?

私たちは育ってきた環境、観てきた景色、人との関わりなどが一様ではない。

それ故に趣向や思考が様々で好きなブランドも着合わせ方もそれぞれに異なる。

これが個性の源となる。

だが、私はこの「個性」が現在なくなりつつあると考えている。

いつの時代もトレンドというものは存在する。1980年代、バブル期により景気が上昇した日本ではDCブランドがブームとなりコム・デ・ギャルソン、ヨウジヤマモト、イッセイミヤケなどが世界に名を博した時代になる。

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FASHIONHEADLINEより引用

身体のシルエットが隠れるほどのオーバーサイズにシワや穴をあけたボロルック、全身を黒一色で覆うカラス族など数々の先進的なデザインとスタイルを世に広めた。

 

2000年になり最も脚光を浴びたのはディオール オムだろう。

その魅力は伝えきる事が出来ないが、脚が通らない程細いスキニーデニムやテーラードジャケットを取り入れたスタイリングは衝撃が世界に渡り、日本でも社会現象となった。

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gensuru.comより引用

 

これらは1つの例でしかないがその時代を作り上げた素晴らしいクリエーションである。

 

現在はどうだろうか。

SNSを主としたメディアの普及が加速し芸能人、有名人の私服を簡単に調べる事が出来るようになった。

 

憧れの芸能人がブランド服を着ていれば格好良く見え、自分も欲しい欲求が生まれる。

入手すれば見て欲しいと思いSNSへ載せる。情報を発信する側になり、見るものは同様の欲求が生まれる。

 

これが現在のトレンドと言えるのだろうか。SNSで話題の服、芸能人が着てるブランド服。それだけで自分で感じて考え、服を買うことを失い、多様化すべきはずの個性が収束しているこの現状を。

 

私はエンドユーザーの格好ばかりを気にしていたが、ある時、冷静になって視野を広くしてみた。そこで浮かび上がってきたのはブランドの巧みなマーケティングだった。

 

唐突だが最近、ロゴが多いと思わないだろうか。

国内外のブランド問わず、ブランド名がプリントされているアイテムをよく見る。

これには一体なんの意味があるのだろうか。

エンドユーザーが一目でこのブランドを着ていると分かってもらえる優越感の為だろうか。

いや、答えはユーザーがコストのかからない広告となっているのだ。

街を出歩くだけで広告となるが、何よりロゴはSNSへ載せやすい。(映えるという事)

ブランドの需要を無意識にユーザーは満たしているのだ。

 

それだけではない。

低コストの素材を使うことによって、リーズナブルな価格で提案するデヒュージョンラインなどが多数展開され、学生でも新品で買える物が多くなった。

 

コラボレーションはメディアが取り上げ(私も記事にするだろうが)話題を呼び、限定アイテムの争奪戦となる。

 

ロゴ、デヒュージョンライン、コラボレーションそしてSNS。こうしたブランドのマーケティングがそれぞれ相乗効果を起こし現在のトレンドが生まれた。

 

一方先進的なデザインやパターン、品質や細部への拘りなどはSNSでは伝わりにくい。

そういったアイテムやブランドはあるにも関わらず焦点が当たらないのも現状である。

 

ブランドが勝ち残るためにもマーケティングは重要である。しかし、この循環が続くとどうなるだろう。

 

低コストでシンプルなパターンにブランド名だけプリントされた服が量産され、街はそれを着た人でいっぱいにならないだろうか。

ブランドの供給過多による完全な個性の消失。ブランドの価値の低下。私はそれを恐れているのだ。

 

自分の目で見て、触れて、袖を通して分かる美しさも、何年経っても誇らしくこの服を着たいと思える気持ちも私たちエンドユーザーは忘れてはいけない。

 

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The Business of Fashionより引用

今更であるが私はブランドが好きだ。

いつもキラキラした世界を見せ、心を揺さぶる新しい刺激がある。その服を買おう、着こなそうとする向上心を与えてくれるからだ。

そんな素晴らしさを絶やさないために今回の執筆に至った事をご理解いただきたい。

 

あなたが好きなブランドを教えて下さい。

そしてそのブランドが好きな理由はなんですか?

 

text/中村 宜嗣

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