MURRALが感じさせるノルスタジア
2017年3月24日、渋谷ヒカリエホールBにてMURRAL(ミューラル)2017-18 AW collectionの発表が行われた。
会場に入ると座席はハート形に配置され、その中央でライティングが赤と青に分かれている。それらが意味するのは今季のテーマ、ノルスタジアだ。ノルスタジアとは懐かしさ、哀愁を意味するが、MURRALが思うノルスタジアとは、温かみの中にもの寂しさを感じるものである。つまり、赤いライティングは温かい部分、青いライティングは冷たい部分を演出している。
そしてそういったMURRALが思うノルスタジアを、ずらしたハートのモチーフや刺繍、ワッペンをポロシャツなどに落とし込み、スタイリングもただ懐かしいだけではない、MURRALらしいノルスタジアを表現している。
そして、MURRAL定番の3D刺繍は、今季はダリアの花がフロント部分や袖に。色使いはヴィンテージや古めかしさを感じるかわいさだ。
ヘアメイクにもこだわり、怖さの中にかわいさ、”怖かわいい”を見事に表現している。
今回のコレクション製作の過程について村松氏は、懐かしさの感情が洪水のように溢れ出てデザインに飛び出したとと語る。
そして今回が東京コレクション2回目の参加となったMURRAL。デザイナー村松氏は2回目の今回からが勝負だと思って挑んだと言う。MURRALの色を濃く出すことによってブランドのポジションを明確にしたいと関口氏とともに語った。
Text/濱崎真実
Photo/萩谷祐一郎