2017年3月23日、表参道ヒルズスペースOにてHanae Mori manuscript 2017-18 AW collectionの発表が行われた。
今回のテーマはコンバイン。様々な素材のものを使って、美しいものをより美しくしたり、全く違う形のものに持っていくということがテーマだ。
同じ色のものでも、マットな質感のもの、シャイニーな質感のもの、異なる素材の生地を横振りのミシンで合わせるなど、手のかかる手法で作られている。
その中でも注目すべきは、木がモチーフのドレス。素材は木目のプリントではなく、実際の木。使われているのは黒柿の木で、柿の木の中でも4%ほどしか存在せず、その上木を切ってみるまでは黒柿の木かどうかはわからない。そんな稀少な黒柿の木を、割れないように0.14mmの厚さにし、不織布と合わせてドレスに仕立てている。
今回木を使用した経緯は、デザイナー天津氏が感じた年輪の美しさからインスピレーションを受けたものだ。
そして今季のコレクションから店頭での販売が決まったHanae Mori manuscript。それを意識して、いつもの鮮やかな色使いよりは少しスモーキーで肌馴染みの良い色で展開した。さらにドレスルックが得意なHanae Mori manuscriptだが、今回はリアルクローズからドレス。といった順にコレクションを披露した。
毎シーズン女性の美しさを際立たせる服を作ってきたHanae Mori manuscript。店頭販売も決まり、これからさらに多くの女性たちの美しさを魅せてくれることに期待だ。
Text/濱崎真実
Photo/田近咲菜