Fashion, Collection, Tokyo 2017-18 A/W

ACUOD by CHANU 2017-18 a/w collection

ラグジュアリーストリートへの挑戦


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2017年3月22日、ACUOD by CHANU (アクオドバイチャヌ)2017-18年秋冬コレクションが発表された。今回2回目の東京コレクション、会場のヒカリエホールBは超満員だ。客入れが終わり会場が暗転されると、ブランドの服をまとった2人組が登場。1人は全身黒、もう一方は全身白のスタイルだ。2人の正体はビートボックス日本チャンピオンのKAIRIと、アニメーションダンス世界チャンピオンのゲンダイ。2人はランウェイ上にスタンバイすると、KAIRIのビートボックスに合わせてゲンダイが踊り始める。パントマイムともとれるゲンダイの動きは、今回のコレクションテーマ“BREAK DOWN WALLS”のごとく壁を壊すような動きから始まり、ブランドの代名詞、チャックを表現した音と動きなども圧巻のパフォーマンスだった。そしてKAIRIが最後に『ACUOD by CHANU』と会場に低温を響かせ2人が去るとモデルたちの登場だ。

今回のテーマ“BREAK DOWN WALLS”で、デザイナーのチャヌが表現したかったのは社会情勢。そして平和。ただ彼が表現したかった平和はラブ&ピースではなく、社会への犯行性を持った平和だという。

前回に引き続き、今回のコレクションもファスナーをメインのコレクション。ファスナーには、異文化をつなぐ、また、文化をひらく。といった意味が込められている。
スタイリングにおいて特徴的であったのは、これまた前回に引き続きマスクの大きなジップと、メンズのスカートだ。これには性差をなくす意が込められており、他ブランドとは少し異なったジェンダーレスへのアプローチの仕方に感じた。

またACUOD by CHANUは素材にも大きなこだわりを見せる。多用されていたファスナーはすべてYKKの最高級品であり、ショー中美しい光沢を放ちながらひらひらとなめらかになびかせていたのも、エアーオーガンジーという金属加工が施された最高級のオーガンジー生地である。

5年以内にパリやロンドンでの挑戦を目標にしていると語るチャヌ。ストリート=安いは違うと思うし、結婚式にも着ていけるようなストリートをつくりたいと語ってくれた。
毎回低姿勢ながらもクリエーションに熱い情熱を感じさせてくれるチャヌ。ACUOD by CHANUは早くもラグジュアリーストリートの中でのポジションを確立し始めているのではないかと感じた。



Text/濱崎真実
Photo/angie


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