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誰かを守れるような強さがある女の子に送る、「ONLY CHILD」デビューコレクション

誰かを守れるような強さがある女の子に送る、「ONLY CHILD」デビューコレクション

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「ONLY CHILD(オンリーチャイルド)」のデザイナー、佐藤歩美さんと竹本早紀さん。
晴れて文化服装学院を卒業した2人は、デビューコレクション「LIFE IS IDOL 〜誰だって、誰かのアイドル。〜」を先日発表したばかりである。2人の強い思いが込められたブランド「ONLY CHILD」の成り立ちと、今後の展望についてお話を伺った。

 

■ブランド名「ONLY CHILD(オンリーチャイルド)」の名前の由来についてお聞かせください。

―デザイナー二人ともひとりっ子として育ったので「オンリーチャイルド」と名付けました。
ずっと続けられる、普遍的な名前がいいなと思って。ひとりっ子ってワガママとか、良くないイメージを持っていると思うんです。でも本当はすごくいいところがたくさんあるし、ひとりっ子である自分たちにも誇りを持っている。「ひとりっ子代表としていこう!」みたいな感じです。

 

■オンリーチャイルドのコンセプトをお聞かせください。

―今回のコレクションが「LIFE IS IDOL」という事で、アイドルをテーマにしたものになっています。

今の時代においてアイドルは飽和状態になっているけれど、心から応援できるアイドルってとても少ないんです。可愛いってみんな単純に言うけれど、本当に可愛いものはこの世に少ない。

アイドルは芸能界のアイドルだけに限らず、同じ教室の隅に座って本を読んでいるあの子だったり、コンビニ店員のあの子であったり。誰しもが誰かしらのアイドルになり得るし、これは飽和状態になっている現在のアイドル業界に対して少し皮肉も込めています。

最近よく目にしますが、儚く色白で、骨が折れてしまいそうなほど華奢な女の子がシースルーのトップスを着ていたりするのは、私たちからすると全然可愛くないと思います。昭和のアイドルのようにひとりで歌い、誰かを守れるような強さがある女の子こそ、私達が愛するアイドルであり、理想とする本当の女の子です。

「可愛い」は簡単に言えるけど、簡単には作れない。
そんな強さを持った「可愛い」を愛している人に私達の服を見てもらいたいなと思っています。

 

■今回のコレクションのこだわりについてお聞かせください。

―私たちの好きなモチーフであるドット・チェック・チューリップの3つを中心に制作しており、ドットは手刷でチューリップはオリジナルで制作しています。また、ほとんどのコレクションアイテムが綿でできていていて、全ての洋服におまけが付きます。
キャミソールにはパンツ、スカートには同じテキスタイルのヘアピン、ジャケットには巾着など、1つ1つこだわりしかないですね。

 

■当時のファッション雑誌オリーブのような雰囲気を感じました。

―当時のオリーブやCUTiE、Zipperが大好きです。ピンクハウス初期のデザイナー金子功さんがとても好きで、当時のピンクハウスを
復活させたいと思っています。

 

■展示会にはどのようなお客様が来られますか。

―客層はマチマチですが、一番多くいらっしゃるのは学生さんです。私たちが文化服装学院卒なこともあり、文化の方が多いです。たまたま通りかかったお母さん世代の方も懐かしいと見て下さります。

 

■展示会会場として高円寺を選んだ理由をお聞かせください。

―デザイナー二人とも古着が好きで、よく高円寺の古着屋に行きます。オンリーチャイルドの服は全て古着と合わせると可愛いですし、高円寺の古着屋を回ってからこの展示会に来てくれたらいいなと思い、高円寺を選びました。

 

■今後の展望についてお聞かせください。

―関西で展示会をしたいと思っています。既に名古屋のセレクトショップから声を掛けて頂いており、私達も足を運んで地方の方々とお話できたらいいなと思っています。

大きな展望としては、ファッションと少し離れますが、元々広告の仕事をしたいと思っていて。このコレクションではディレクションやスタイリング、写真集の構成まで全てを自分達で行いました。挑戦したいことが沢山ありますし、発想をもっと形にしていきたい。ドットが好きで、カルピスすごく好きなので、最終的にはカルピスの広告ができたらいいな、なんて思っています(笑)。

 

【ONLY CHILD(オンリーチャイルド)】

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■instagram: @onlychild1991

■Twitter: @onlychild_1991