2014-15 A/W 東京コレクション
DRESSEDUNDRESSED
JAPANESE GARDEN
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2014-15AWのテーマは「JAPANESE GARDEN」。
日本庭園、とりわけ枯山水を主題とし、ショー全体で表現した。
尺八の音とモダンなリズムが合わさった音楽に乗って、日本の伝統とモダンの融合である”キモノコート”のルックからショーは始まった。
今季はこれまでのジャパニーズミニマリズムの潮流は受け継ぎつつも、さらに日本の伝統が色濃く反映されているのが特徴だ。
とりわけ、アムンゼンという着物に使われる梨地の一種を使い、ざらついた質感で枯山水の特徴である白砂や子石で水を表す様子を見事に再現したテキスタイルを、一見ツイードにも見えるデザインでモダンに落とし込んだ点には、このブランドの拘りが感じられた。
また縦に伸びる曲線で流れる水を彷彿とさせるニットや、ゆったりとした袴から着想を得たパンツも、今季のテーマをよく表していたと言える。
本ブランドのコンセプトでもある「二面性の結合」。今回のコレクションでも、前述した伝統とモダンの対比性に加え、女と男の二項対立にも立ち向かった。例えばファーストルックとラストルックにおいて、ともにキモノコートが登場したが、アセクシャルなデザインではありつつも生地の質感に変化をつけることによって男女の微妙な境界線を表現した。またそれぞれのルックの丈感一つをとっても、丈感を揃えたい北澤氏と、変化が欲しい佐藤氏のデザインが一つのコレクションとして提案されている、それは男女のデザイナーが存在し、なおかつ男女の二面性に着眼するDRESSEDUNDRESSEDならではであろう。
日本の伝統に重点を置いた今季。日本の対比には世界がある。世界進出について尋ねられた北澤氏は、まだそのような予定はないとしつつも近いうちには進出したい、と話した。
「口にしたからには、必ず実行します。」
その目は既に世界へ向けられていた。日本と世界、DRESSEDUNDRESSEDによって結びつけられるその日が楽しみだ。
Photographer / Arisa
Text / Mako
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