2014 S/S 東京コレクション
Jenny Fax
「元に戻る」「繰り返す」
10月19日、Jenny Fax のコレクション2014S/Sが宮下公園にて発表された。
今回のテーマは「元に戻る」「繰り返す」、ショーは二つに分かれており、一つ目はファッションショーを二つ目は自分を表現したそう。
ピンクやブルー、イエローやオレンジなど女の子らしいカラーを使い、台湾の懐かしい雰囲気を感じさるスタイルは、乙女心をくすぐる。
Jenny Faxでよく見られる少女のイラストは今回でも度々登場した。90年代に流行した美少女をよく描く台湾のイラストレーターの作品をプリントしたものだそう。
モデルがランウェイを歩き終わった束の間、スタートと同じサウンドが会場に鳴り響く。ここで、ショーの根本である「リピート」を表したかったという。
顔を少し汚したモデルたちが再びランウェイを歩く。幼い頃に泥んこになって遊んだという記憶をそのまま反映させたそうだ。
ホワイトのカボチャパンツにブルーのサンダルのスタイルはラブリーなだけではなく、少女のあどけさも感じさせた。
———-「今、自分がどこにいるのか分からない」
自分の故郷である台湾を離れてパリや様々な国を訪れ、「今日本にいるが自分がどこにいるのかわからない」、「自分の故郷がなくなった気持ちをショーに入れたかった」、とデザイナーのシュエ ジェン ファンは語った。
二つの構成を通して、故郷を離れて感じる不安や懐かしさが伝わってくるショーであった。
今後、幼い頃の儚い記憶を、大切な思い出を、
大人になった女性の服にどう蘇らせてくれるのか、少女の心が揺さぶられる。
Photographer / mei
Text / konomi