2014 S/S 東京コレクション
LAMARCK
「UBIQUITOUS EXPRESSION」
10月17日、渋谷ヒカリエにてLAMARCKの2014S/Sコレクションが発表された。
「シンプルなもののデザインが一番難しい。ベーシックを基本としてそこから何を抜くか、何を加えるかで新しいものを生み出せたらブランドとして大成功だと思います。」そう語るのはデザイナーの森下慎介氏。
博物学者ジャン=バティスト・ラマルクが提唱する「前進的進化」をブランドコンセプトに掲げるLAMARCKの今季のテーマは「UBIQUITOUS EXPRESSION」。
UBIQUITOUS (偏在性)をLAMARCKというブランドを通していかに表現するかということを追求する中で、女性らしく洗練されたクリエイションを生み出している。
ボーダーに表面加工で凹凸をつけたり、セットアップのパンツをアシンメトリーなシルエットにするなど、一般的なアイテムにLAMARCKらしいディティールやカッティングを加えている。
また春夏らしくないケーブル編みのニットを発表しており、リネンの極細の糸を使用することによってエアリーな印象に仕上げている。一部、ニットを前後逆にスタイリングしているのもLAMARCKらしい。
最後に登場した涼しげなシャツとスカートには、縦糸にフィルム、横糸にリネンが用いられており、裾では手で割かれたフリンジがひらひらと揺れていた。
目を引くモデルたちヘアスタイルは、首の後ろのディティールを見せたいという想いから進化したのだという。前から見るとパンキッシュな印象であるが、後ろから見るとかわいらしい女性の象徴であるリボンが表現されているのがわかる。すべて地毛でつくられており、新しいリボンのイメージを打ち出している。
細部までこだわり抜かれ、独自のフィルターでベーシックとモードを巧妙に融合させた圧巻のコレクションであった。
Photographer / arisa
Text / mei