Fashion, Interview

アトリエオモヤ 2/2

アトリエオモヤ 2/2

銭湯の母屋部分をアトリエとして活動しているアーティスト団体、アトリエオモヤさんにインタビュー。

アトリエオモヤ 2/2


アトリエオモヤ代表の風や水、光などの現象から作品を手掛けるメディアアーティスト鈴木太朗さん、砂などにより心情的表現をする美術作家赤川智洋さん、鳥の進化や構造などの美しさに着目した作品を作るアーティスト小松宏誠さんにお話を伺いました。


■アトリエオモヤさんは展覧会に参加したり、アートに関するイベントに多く携わっておられますが、それに来た人たちに何を感じてほしいとお考えですか?


鈴木:「これ面白いでしょ?作ったんだけど」みたいなのを「面白いね」って共感してもらいたいです。小さい頃に何かを作ったら自慢したいって思うじゃないですか。そういう気持ちと似てるかな。そうだねって言い合えたら嬉しいですね。


■では、作品を通してお客様と共有したいことなどはありますか?


鈴木:作品を見に来られた方の中には、長いと三十分以上も作品の前に立っておられる方もいるし、作品と昔の思い出・空気感がリンクして涙を流される方にもお会いしたことがあったり。作品を通して空気感の共有と経験の共有ができたらいいかな。実際に、会話をするかしないかじゃなくて作品を共通言語として繋がりが持てるといいなと思う。言葉が通じなくても、作品を通して良いって言ってもらえるのってすごく素敵だなって思うから。


■今後どのような活動をしたいとお考えですか?


鈴木:これまでの作品展示を通して、いろんな会社の人と知り合ってきました。今はこれまで知り合ってきた方々と、作品をどのように公共空間に取り入れていくかという段階に入ってきています。アトリエオモヤでは、大きなプロジェクトは、メンバーそれぞれが得意分野を担当することで動かしています。自分たちの中で、まとめられたら自分たちそれぞれのやりたいことが仕事になるし、メンバーが共通意識を持ったもの同士なので、まとまるものが出来ていいんじゃないかなと思います。そういった動きもやりつつ、やっぱり自分たちはアーティストだから、個人のアーティストとしての活動として、年間何本か作品を制作して展覧会をやるっていうペースは守っていきたいなと思っています。


■理想はございますか?


鈴木:メディアアーティストとして海外も含めて“鈴木太朗ね~”みたいになりたいし、“アトリエオモヤね~”みたいに言われるようになったらいいかな。個人のアーティストとしても、アトリエオモヤとしても成長していったらいいと思う。あと、アトリエオモヤに所属していて、外部の方から「あのアトリエか!そこでやってるんだ!」っていう評判みたいなのができたら面白いなって思います。


■お三方にとってアートとは?


赤川:僕は誰かが僕の作ったものを見て、「これ、なんだかいいな」って思ってもらえたらそれでいいと思っています。その人を通してまた誰かが、「こんな作品を作る人がいるんだよ」っていう繋がりで僕の作品を知る人がそこからどんどん増えていくっていうのが面白いって思っていて。作品っていうとそういうものかなって思っています。

小松:完全な自己満足が意外と社会に繋がっていける「抜け道」みたいな感じが面白いなって思っています。基本自己満足で動いているんだけど、色んな人が巻き込まれていくっていうか、何か強い力があるんじゃないかなと思う。

鈴木:僕は、共有できるものというか、共通言語みたいなものなのかなと思っています。それがあるから色んな人が繋がれる。それがアートなのかなって思っています。一般的に言ったら違うものなのかもしれないけど、僕がこうあるべきだと思うアートってこういう共通言語みたいなものかな。


皆さんそれぞれに違った表現をしていつつも、大きい仕事を共通コンセプトで行なっています。ひとりひとり違うことを考えているから一つにまとめるのが難しいとおっしゃっていました。美意識のような共通項があり、最終的に見せたいものがあるという目標が定まればそこへどんな手段であっても作り上げるという意識の強さが皆さんから伝わってきました。アトリエオモヤさんの今後の活動が楽しみです。


アトリエオモヤ’s WORKS





アトリエオモヤ

銭湯の母屋部分をアトリエとして活動しているアーティスト団体、アトリエオモヤさんにインタビュー。
Web : http://atelieromoya.jp/


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