Fashion, Interview

Tomihiro Kono 2/4




Tomihiro Kono 2/4



世界的ヘアアンドヘッドプロップアーティスト Tomihiro Konoにインタビュー。


Tomihiro Kono 1/4


今回は彼のヘアアンドヘッドプロップアーティストになった背景から今現在彼自身がなにを行っているのかインタビューと作品を交えお伝えしていく。彼は今回CANDYでの「IN UTERO」というインスタレーションの為に一時ロンドンから帰国している。そんな彼に彼のクリエイションのオリジナリティーの背景、源に対して純粋な疑問と主にお話をお聞きした。


■発表するということ


ヘアスタイリングにプロップを加えることで自らが主体になる。そしてその都度コンセプトにあわせて作品を「発表」をする。この行為自体に大きな意味があると河野さんは語る。


「発表する場所を作るということはすごく重要なこと。デザイナー、ヘアスタイリスト、様々なクリエイターとして活動している人たちに、こういうジャンルもあるんだということを知ってほしい。10代だった頃に、日本のカルチャー雑誌が自分に影響ときっかけを与えてくれたように」


仮面のようなヘッドピース、人毛かと錯覚するようなリアリティー溢れるウィッグ、羽で作った毛、冠、レースなど様々な素材を駆使して、ときには即興でヘアスタイリングを手がけるのがヘアプロップアーティストである。ハットデザイナーとは異なり、即興で撮影中その雰囲気に合わせて作り込んでいくのが主な手法だ。それゆえにあらかじめ作ったものを壊していく過程の中で生まれる儚いものであったり、シンプルがベストであればなにもしなかったり。写真の中に納められた「瞬間」をトータルで、そのバランスを大切にしながらスタイリングしている。


■ロンドンでの挑戦


「NEON O’CLOCK WORKS」 として日本で個展やアート本の出版などを続けて行くうちに海外を意識するようになったという。そして2007年。念願だったロンドンへと活動拠点を移す。ロンドンで生まれた文化や音楽、クラシックで伝統を重んじるその反面、アバンギャルドで斬新なものが共存しているロンドンは新しいことにチャレンジするのに一番適した場所だと感じる。


ヘアスタイリストとして活動していくなかで、写真家やスタイリスト,メイクが一体となって全力で妥協のない取り組みをする。その姿勢から多くを学んだという。使いたいものがないときは自分たちでヘアドレスの制作をするスタイリストと触れ合うことで、これは自分がやるべきなのではないかと真剣に感じた。


ヘアアンドヘッドプロップアーティストとして活動することがヘアスタイリングの奥深さも追求することに繋がると感じた河野さんであるが、当然のことながらすぐに仕事があったわけではない。ヘアプロップという未開拓の分野の中でどのように実績を上げていったのか。


そんな彼がヘアプロップアーティストとして本格的に注目を浴びるようになったのがアンティークのディーラー向けのマーケットでの出来事である。ヘッドピースの展示をしたところ、その新しい試みに興味をもったファッション誌、DAZED AND CONFUSEDが特集を組んでくれる事になり、その活動インタビューを受けたそうだ。渡英してから2年後の2009年のことである。


さらに驚く事に、そのマーケットには日本に住んでいたときから大ファンだったというアイスランドのシガーロスも偶然立ち寄り、 RICE BOY SLEEP という別バンドのためのアルバムのラウンチ用のインディアンをモチーフにしたヘッドピースの制作以来を受けたそうだ。


現在では雑誌VOGUE ITALIA,VOGUE RUSSIAN , DAZED AND CONFUSED, I-D、W,EXIT 等、その活躍はアート、ファッション,MUSIC,PERFORMANCE, 映画、演劇など多岐に渡る。




Tomihiro kono’s WORKS



ジャパンアバンギャルド


Beaty direction by tomihiro kono photo by sayaka maruyama


Tomihiro kono

2007年からロンドンにてセッションスタイリストとして活動する傍ら、オリジナリティを追求していくうちに作品へのコンセプトに基づいたウィッグやヘッドピース制作を始める。その後、ロンドンにてファッションスタイリストやアーティストの間で話題となりヘア&ヘッドプロップアーティストという特別なポジションを確立する。2010年9月にはLONDON FASHION WEEKの一貫として映像とパフォーマンスを駆使したコレクションを発表する。近日ではart,performance,boutiqueとの幅広いコラボレーションを行い多域にその活動を広げる。そのスタイルは1920-30年代のダダイズム、シュールレアリズムの影響を受けており、その中でも特に第二次世界大戦後に興ったアートのムーブメント’Assemblage’(全く意味のないオブジェを組み合わせ、意味のもつ立体的なコラージュ作品を作りあげること)という行程に興味を持つ。一度きりのオブジェ、素材との出会いを楽しみ、その素材の持つ特徴や意味を考えながらコラージュしつつ作品を制作しており、古いものをまたリサイクルして新しいものとして機能させる独自のスタイルを築く。
ポートフォリオ : http://www.tomihirokono.com/page/PRESS.html
ブログ : http://www.tomihirokono.blogspot.com/
Mother magazine : http://www.mother-magazine.com/


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