JOTARO SAITO 2015 S/S Collection
10月16日、渋谷ヒカリエHall A にてJOTARO SAITOの2015 S/S Collectionが発表された。
“2 SOULS COLLECTION”“斉藤上太郎 VS 斉藤三才 2人の魂がぶつかり合う最後の親子競演”と題打たれた今回のコレクション。
息子・斎藤上太郎の師匠であり、父でもある斉藤三才にとっては、最初で最後のコレクション。初の親子コラボレーションであり、今回は、JOTARO SAITOの節目ともいえる発表となった。
2人の顔が様々な色で彩られた画が次々に交差する映像が、会場に響き渡る音楽とともに流れ、ショーは始まる。
バラや星、月など、これまでの着物のイメージに結びつかないような模様や、様々なカラーを配した着物を着たモデルたちがランウェイを歩く。
音楽はエレクトロミュージックが主体であり、着物をはじめとする所謂「和」とはかけ離れたものだ。しかし、それに違和感を覚えることはなく、会場はJOTARO SAITOの持つ「和」の雰囲気を持っている。
「着物」という日本古来の服と現代性を上手く掛け合わせた証拠であろう。日本の「和」の文化を重んじつつ、それを発展させ新たな未来を切り開いていこうとするブランドの心意気を感じた。
父・斉藤三才は「着物は、美術品でも工芸品でもなく、ファッションだ。見て美しいと思う着物ではなく、着てみたいと思ってもらえるような現代のファッションにマッチした着物をつくりたい。」と語る。
息子・斉藤上太郎は、今後の世界進出を視野に入れた展望を、「海外で日本文化が注目され始めているが、着物を通じて和を楽しむ新しいジャポニズムを発信していきたい。」と語った。
日本のファッション・着物を、今後どのように日本、そして世界に発信していくのか。
今後のJOTARO SAITOに期待したい。
text/rina aoki
photo/Yoshiki