2014 S/S 東京コレクション
Etw.Vonneguet
「SPICE OF SENCE」
Etw.Vonneguetの2014S/Sコレクションが、10月19日に宮下公園にて行われた。
今季のテーマは「SPICE OF SENCE」。
「常に新しい刺激を求めている私達」を題材に、服を着ることの本質的な意味を追求している。
ショーはブランドらしいデジタルプリントが施された鮮明な色合いのルックでスタートする。直線的なイメージが多く見られるプリントであった。その後登場した色みのないルックでは、異なる素材の組み合わせやパターンなどによって、それぞれの個性が表現されているようだった。
後半にさしかかると鮮やかな服をまとった男性が突然踊りだす。なめらかな動きの中に、何か強い感情が秘められているようであった。公園という場所を最大限に利用した豊かな表現に観客は魅了された。
この男性の正体は、今回Etw.Vonneguetが新たな試みとして行ったクリエーターオーディションで発掘された、劇団「子供鉅人」の益山寛司氏であった。
「ショーを発表するときにEtw.Vonneguetだけで表現するのではなく、様々な才能を持った人たちと共につくりたい。」というデザイナーであるOlga氏の考えからこのオーディションは開催された。
ジャンルは問わず、様々な分野からEtw.Vonneguetにとっての「スパイス」を探していく中での出会いであり、ショーを共に作り上げていく過程で益山寛司氏からヒントを得て、デザインをすることもあったのだという。益山寛司氏の着ているトップスは手書きのシルク染めで一点ものだそう。
そしてショーは、造形的な2体のドレスと胸に響くような迫力のある音楽で締めくくられた。
自分の「本質」に「スパイス」を投じることによって、可能性は無限に広がるのではないか。
Etw.Vonneguetはこれからも、多様な「スパイス」を取り入れつつ、自らの表現の幅を広げていくのだろう。
Photographer / kayano
Text / mei