Fashion, Interview

井上健太郎×青木正一 ”WEB/紙媒体の観点からのストリートスナップ” 2/2




“WEB/紙媒体の観点からのストリートスナップ”


井上健太郎×青木正一 ”WEB/紙媒体の観点からのストリートスナップ” 1/2 より続き


-現在は、青木さんが撮ったものではなく、スタッフが撮ったものを掲載されているとお聞きしましたが、青木さんが撮っていた時代と現在で、雑誌に変化はございますか。-



青木「『FRUiTS』は、結構前に代わって、『TUNE』は、最初からスタッフが撮っていたんだけど、あまり変化はかんじないですね。おおむね、自分が思った通りに撮ってもらってます。その時、一番おしゃれな人ではなく、これから出そうなおしゃれな人を撮れって言ってるんだけど、ちゃんとできてない時があるんだよね。」


井上「僕も昔は、スタッフにこうゆう人撮ってほしいって言ってたんですけど、全然違うのもってくるんですよ(笑)いくら僕がこうゆうの撮ってきてほしいって言っても、皆自分の好きなファッションしか撮れない事に気付き、君の好きなファッションを撮ってって言う様になりました。」


青木「みんなおしゃれな人見ると感動すると思ってたけど、違うみたいだね。僕は、みると感動するから、そうゆう感動する人たちのために作ってるって感じ。だから、いまこのアイテムが流行ってるとか、有名人だからとかで撮ってるのとは、違うんだよね。ファッションで感動するんだってところを伝えたいんだよね。」


井上「僕は、青木さんのように、これはカッコいいって言い切る自信なんてまったくないから、閲覧者、ボランティアスタッフ自身がおもろいと思ってくれれば、一番だと思ってます。スタッフのためにやってるって感じが強いですね。」


青木「僕のところは、スタッフが四人だし、給料も払ってるから、僕らは、やってることは一緒でもフォーマットが違うね。就職難だって言われてるのに、無償でスタッフやってるって変わってるよね(笑)」


井上「RIDって五年ぐらいやってるんですけど気付いた事は、お金をモチベーションにしない事が一番、楽しく長続きする秘訣だなと、だから無償でやってます。お金もらっちゃうと、こんなことするより牛丼屋でバイトした方がいいと思っちゃうんじゃないかな。」


井上「そうですね。まったく違うと思います。僕は、おしゃれって主観的なものだと思ってるんで、これがおしゃれだ!!みたいに決めつけられないですね。」


青木「そうだね。だれかが価値づけをして善し悪しを決めるのと、彼が言ってたみたいに、みんなが決める時とで、とても短いサイクルで回っていると思う。今は、彼が言ってみたいな時代かもしれない。でも僕が作っているもの、芸術、音楽は、やっていいことと悪いことが明確に存在するし、そのジャンルに所属している人しかわからない、良い悪いってのはもちろんあると思う。これよさそうだけど、誰かのまねとか、変だけどオリジナルティがあって、時代の最先端かもしれないとか、中の人にしかわからないものって、きっとあると思う。だから、どっちの情報が有意義になるかってのは、その時々によって違うと思う。コアなものが必要な時もあるし、かたっぱしからそのジャンルの見えるものをとりあえず見て、善し悪しをユーザーが決めるっていうときもある。全部時代に残っていくわけじゃないし、誰がその選別をするかってことだと思う。立派な人がするか、ネットみたいにユーザーがするかって話だね。今のブロガーがやろうとしてるのは、どっちなのかってのは気になるけど。」


井上「あーなるほど。」


青木「レストランの話でいったら、ここには、こうゆう店があってっていう単なる紹介と、ここのレストランはどうこうって評価するっていうどっちがビジネスとして成功するのかってね。どっちが正しいのかってのは、わからないけどね。(笑)」


井上「これがかっこいいとかって主張するところは、雑誌っぽいですよね。」


青木「ぐるなびとかも海外からみたらブログだしね。海外の高収入ブロガーって日本のブロガーと違って、サイトつくったりしてるんだよね。」


井上「でもRIDっもブログみたいなもんですからね。更新しまくるブログって感じで、ただそれが会社名になっただけで。」


青木「だから彼は、ブロガーだと思う。広く一般のものを配信するのと、評価するのと二種類あると思う。海外だとブログが人気みたいだね。」


井上「海外の雑誌の状況ってどんな感じなんですか?」


青木「海外って日本みたい何十冊とないからね。数が少ないよ。日本だとかっこいいファッション誌って全滅しちゃって、ああゆう赤文字系ばっかり残っちゃってるのに、海外だとまだかっこいいのが残ってる。だから状況がすごい変わっちゃてるよね。」


井上「そうなんですか。僕、去年台湾行ったんですけど、日本のCanCan,ViViの台湾版みたいの売ってて、日本以外のアジアではあんまりファッション誌がないんですかね。」


青木「そうだね。アジアでは、まだ日本のファッション誌って人気みたいだね。」


井上「青木さんは、やっぱり雑誌はこれからどうなるの?って聞かれるんですか?」


青木「そうだね、聞かれるよ。むしろ自分が思ってるよ。去年なんて、雑誌終わったって思ってたもん。雑誌の位置づけが変わったから、僕は、雑誌と書籍の中間的な物でやって行きたいね。」


井上「青木さんの雑誌ってWEBっぽいですよね。ターゲットもコンテンツも明確ですしね。」


青木「みんな『TUNE』のスナップ真似て、WEBのサイト始めたのに、赤文字系のポータルサイトになっちゃって面白いよね。」


井上「続けていけないんですよ、食えなくなっちゃうんですよね。」


青木「雑誌関しては、付録勝負から変わって、また内容勝負になって行くのかなって思うね。WEBと棲み分けだよね。紙はつぶれないと思うけどね。」


井上「紙が好きな人っていますもんね。」


青木「でも読者は、どっちでもいいんだよね。」


井上「ネットはツールだから、やり方によってかえればいいんですよね。欲しい情報がダイレクトにあったらWEBを使えばいいし、そうゆうものがないならパッケージ化されている情報が得られる雑誌を読めばいいと思う。」


青木「たしかに、そうだね。そうゆう意味では、雑誌見たら、付録も付いて、情報も得られて、めんどくさくないから楽だよね。買う人はそうゆう人だから、雑誌はなくならないだろうね。」




-本日は、ありがとうございました。-


青木「大丈夫。ちゃんと録れてる?。結構適当にしゃべっちゃたよ(笑)」




Text by Yokota
Photo by Ohno


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