ESMOD 丸山 陽平 インタビュー
性別のない服
文化服装学院を卒業後、販売員を経て、さらに今年エスモードをご卒業され、今後の活動に期待できる丸山陽平氏にインタビューをさせて頂いた。ワイヤーを使ったデザインと「あいまい」を表現したインスタレーションに注目!
■これまでに文化服装学院ビジネス科を卒業になり、販売員の経験もされているのですが、エスモードに入学するまでの経緯をお聞かせください。
文化で基本的な技術も学んでいたんですが、そこで先生にデザイン画を褒めて頂いたことがあって、もしかしたら自分にしか出来ないものっていうのが何かあるんじゃないかと先ず思いました。
卒業後に販売職を経験したんですが、お客様と触れ合う中で、自分で作った物をお客さんに見てもらったり着て喜んでもらえたら、幸せな事だなあと思い、もう一度、服を作る勉強をしたいなと思ったんです。友人にエスモードがいいよという事を教えてもらいました。
少数で勉強ができパターンが凄く身に着く学校だという事も見学の際に教えて頂いて、通うことに決めました。アットホームというか先生と生徒の距離が近いと感じました。
photo:Kaita Otome
■卒業制作やプレゼンにあたって、特にこだわった点や力を入れたところをお聞かせください。
どういった言葉で、どう伝えたら、伝わりやすいか、という事は考えました。
制作中は、自分の中でなるべく論理的に考え、一つ一つの要素を説明がつけられるように進めていきました。
プレゼンテーションをする際にも、難しい言葉を使わない、ということを心がけました。
インスタレーションという形をとりましたが、やはりそれだけでは伝えきれないことも当然あるので、それまでの過程をファイリングしたものを一緒に展示のブースに置かせて頂きました。
■インスタレーションの車が走っている映像も「あいまい」を表現しているのでしょうか。
色んな情報が入り混じり、判断がつかない状態を表現したいという思いがあったので、対象がぼやけていく瞬間を映像で表現できたらと思いました。
イメージを映像作家さんにお伝えして、アイデアを投げ合った結果、「色んな人や車が行き交い、建物が雑然としている交差点での撮影」になりました。
交差点を色んな方向に何かが向かっていく中間地点として捉えることででテーマとの関連性を持たせています。渋谷や表参道などの交差点の映像を複数台のテレビに映し、最後にはそれがぼやけて白くなっていくというイメージです。寒い中、協力して頂いたカメラマンさんやモデルさんには本当に感謝しています。
■エスモードに二年間通われて、一番印象に残ったことはありますか。
このエスモードという学校の特徴だと思いますが、やはり人との距離が近くて温かい雰囲気の学校だと思います。学生の年齢もバラバラですけど壁がないですし、1つの物事に対しても色んな意見があって本当に面白いです。
その経験を生かして、面白いものを今後も作っていけたらと思っています。