NADA / 堀木 厚志
NADA デザイナー 堀木氏 にインタビュー。
■ファッションに興味を持つようになったきっかけとリバースというブランドからの独立を決意し、NADAというブランドを立ち上げた目的は?
興味をもったきっかけは兄が三つ上で中学生くらいに兄が読んでいたファッション雑誌を隠れて読むようになったのがきっかけです。兄の影響が大きいですね。
リバースはちょうど友人と会社をやっていたのですが、後半くらいになるとやりたいこともだんだんできなくなって煮詰まってきたので、独立しようかなと考えました。目的は、好きなことをやるためにつくったのですが、結果的に会社の社長になってみると思ったより好きなことができないというのは感じますね。社員としていたほうが意外と好きなことをできていたというのはありますね。
■ファッションに関してだけでなく、生き方などで尊敬している方はいらっしゃいますか?
根元敬さんの”でもやるんだよ”精神には尊敬しています。ああいう売れていてメジャーなものというより、ブレいない個性をつらぬくところに魅力を感じます。人気があるとかないとか時代に流されずにそのままを貫く人達は根元さんに限らずリスペクトしますね。
■理由なしというブランドコンセプトのままで、毎シーズンのコンセプトを定めていないのはなぜですか?
毎シーズンのコンセプトを決まると、そこに縛られてしまうというのもあるし、今の状況だとそんなに型数を作れないということも理由の一つですね。だいたいがテーマは後付けなので、なくていいかなと考えています。
■どこからインスピレーションを感じてデザインしていますか?
基本的に一人でデザインをしているのでその都度思いついたらという感じです。映画を見たりしますが、そこからインスピレーションを受けることはないですね。グラフィックをちょっと真似したりはありますけど、そういう目で映画はあまり見なくなりました。ファッションショーなども誘われれば見に行きますが、見ることより作るほうが好きなのであまり興味ないです。
■シンプルな服にパッチワークやクラッシュ加工の服をデザインされていますがそれもおひとりでやっているのですか?
数が少ないので、自分でやったり、一回やったものをみせて工場の方にお願いすることもありますね。ですので毎シーズン展示会のぎりぎりまでかかってしまいますね。
■理由なしというテーマを定めることによって着る人、手に取る人に伝えたかったことなどはありますか?またNADAというスペイン語のテーマにした理由は?
特にそこまでないですが、写真とかだけでなくNADAの服は手にとっていただけるとこだわった部分とかへんてこな部分とか風合いがわかるかなと思います。直接ショップで手にとっていただけたら嬉しいですね。
スペイン語自体には特に意味はないのですが、ヘミングウェイの短編”清潔で、とても明るいところ”をたまたま読んでいてNADA“無”という単語が出ていてこれはいいなと思いました。そこからですね。
■ファッションとはどういうものだとお考えですか?また今はやっているファストファッションについてどう思いますか?
ファッションは自己主張だと思います。音楽が好きであればその音楽のジャンルに洋服がよってくるというような自己主張もあるし、奇抜なファッションもたくさんあるし。ファストファッションについては別に何とも思わないですね。たとえば僕たちもマックや吉野家で食べることもあるし、気取った高いものを食べる時もありますので、そこは使い分けだと思いますね。競争してもしょうがないです。
■これからのNADAの目標と洋服のほかに作ってみたいものはありますか?
もう少し売れるようになったらお店は持ちたいですね。これから作ってみたいのはおもちゃとか服以外の物ですね。昔作っていたのでそういうものが作りたいです。いろんな意味で大きくないと作れないので今は作っていないですけどね。
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