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KUON 2018A/W Collection

Collection, Fashion, Tokyo 2018-19 A/W

12 4月. 2018


「新しいものは古くなるけれど、美しいものはいつまでも美しい」

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3月24日に渋谷ヒカリエにてKUONの東京コレクションでの初めてのショーが行われた。
ブランド名のKUONは日本語の「久遠」、「遠い過去又は未来」、「永遠」に由来しており、ブランドコンセプトは、「新しいものは古くなるけれど 美しいものはいつまでも美しい」。昔の古着や、刺し子をはじめとした伝統文化を取り入れながらも、時代が巡ってもなお変わらない”カッコよさ”を追求している。


観客の座席は中心を囲むように四角形に並べられ、壁には大きなモニターが設置されている。みな初めてのショーを心待ちにしていた。
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会場の真ん中にはハンドパンという打楽器が置かれていた。初めて見た楽器だ。むしろ初めは楽器だとも分からなかった。ショー後に気になり調べたところ、ハンドパンとは、トリニダード・トバゴ共和国のスティールパンをルーツとする、次世代の打楽器ともいわれているもの。この、大きな鍋を逆さにしたようなものがショーのBGMを奏でるとは・・・思いもよらなかった。
ショーが始まるとこの見た目からは想像のつかないような、優しく、透き通った音色が鳴り響いた。また、壁のモニターには時代の流れを表した映像が流れるなど、他のブランドとは一味違ったKUONらしいランウェイであった。
これまでKUONのコレクションは展示会のみで行われており、ランウェイで行うのは今回が初めて。「音や映像など、ランウェイならではのライブ感を大切にした」とデザイナーの石橋氏は語る。視覚だけでなく、聴覚や触覚を使ってファッションを感じることができるのはショーを行うことの醍醐味だ。



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KUONを代表するBORO Jacket。
驚くことに、このジャケットのパッチワークには約150年前の布地も使用されているらしい。(150年前というと・・・明治時代!?)BOROの魅力は、使われた布きれ一枚一枚にそれぞれストーリーがあり、一着に様々な歴史や記憶が詰め込まれていること。またそれが現代のいわゆる”東京ファッション”に落とし込まれ、新たなスタイルを形成しているということ。遥か昔使われていた布が、形を変えながらも現代に至るまで「生きて」いる。このジャケットそのものが「美しいものはいつまでも美しい」というブランドコンセプトそのものを表しているようだった。

このBOROを通して、KUONは現在ある活動を行っている。
それは、東日本大震災で被災した岩手県大槌町の「大槌復興刺し子プロジェクト」と協力しての復興支援活動。刺し子によるBOROの修繕や裂き織りによる生地の縫製などは現地の職人が行っているという。
「ファッションビジネスを通じて社会課題の解決に向けて取り組む」ことを活動理念としているKUON。
今、ファッション業界では社会における課題に向き合うブランドが多く存在している。それは女性の社会進出、難民問題、貧困問題など様々。その中で「エシカル・ファッション」という言葉が注目されている。エシカル(ethical):「道徳、倫理上の」という意味通り、環境問題、労働問題、社会問題に配慮した、良識にかなったファッションのこと。KUONが現在取り組んでいることもこれに分類されることで、この活動を通して、震災で被災し今までの生活を失った人々や心に深い傷を負った人々に仕事と収入を与えられている。

このような事実を知った今、あなたの目にBOROはどう映っているだろう。
「見た目がカッコよければなんだっていい」より「着るなら人の役に立つものを着たい」と思えてきたのではないだろうか。一見してもわからない、その洋服ならでは付加価値を楽しむことができるのもエシカルファッションの面白さである。
将来、エシカルファッションが日本中、世界中で当たり前と言われるような日が来るだろうか。私はそう願っている。


Text / Kaede Sato
Photo / 田近 咲菜

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