a degree fahrenheit 2014-15AW
今期のテーマは「11323.4F°(6000K)」
3月21日、渋谷ヒカリエにてA DEGREE FARENHEIT 2014-15 Autumn / Winter Collection が発表された。
今期のテーマは「11323.4°F」(6000K)。
本ブランドは、2013 S/S Collectionでの「1292℉(700℃)」”The Melting Point Of A Glass(ガラスの融点)”や、2013-2014 A/W Collectionでの「122°F(50℃)」“Heat of Reaction(反応熱)”など、自然や科学で生じる変化に着目し、テーマにしている。
今期のテーマである「11323.4F」とは、光の色を定量的な数値で計量する尺度である色温度(単位/K・ケルビン)の日中の曇りの空の自然の色温度を表したものだ。
「曇天という晴天と雨天の間の不安定な天色にインスピレーションを受け、狭間で移ろいゆく色彩や気温、温度を形にした」そうだ。
ショーは、単色黒色のスタイルから始まる。暗黒の空を想像させるが、徐々に色味が加えられ、空色は変化していく。斬新なカットが施されたシルエットは、上品に風になびく。ラストには、寒色から暖色を装ったモデルたちが整列し、その全体で見せるグラデーションカラーはため息の出る美しさであった。
また、創業30周年のオーストラリアブランド「HELEN KAMINSKI」とのコラボレーションで生まれた帽子も登場した。目元の隠れるほどに被られたその帽子からは、曇り空の薄暗く謎めいた雰囲気と同時に、上品さが醸し出されていたように感じた。
Text / Rina
Photo / Hana