ESMOD JAPON 東京校 第28回卒業コレクション
『HEALTHY』
3月3日(月)、ヱビスビール記念館にて、エスモード東京校第28回卒業コレクションが開催された。メインテーマは、「HEALTHY〜ありのままのヘルシーな私たちのコレクション〜」。始めの挨拶で学生代表の平井梨麻は、「今回のコレクションは、ありのままの自分と向き合いながら素直な表現と新しいクリエーションを目指しました。自分とはかけ離れた憧れのファッションではなく、自分自身を深く掘り下げることは時にとても苦しいこともありましたが、そこから沸き上がってきたのは、こんな閉塞感のある時代でもファッションを心から楽しもうという気持ちだと思います。」と語った。その言葉通り、自己の内面を独自の世界観で表現し、ファッション本来の楽しさとエネルギーを注いだ作品が並んだ。
今回のコレクションは、全体的にアニメや漫画といったサブカルチャーからインスピレーションを得た作品が多く見られた。現代のカルチャーを取り入れた自由なスタイルと演出からは、純粋にファッションを楽しむ姿勢を感じることができた。また、メンズではグランプリを受賞した木村・古澤ペアや最優秀メンズ賞を受賞した斎藤・善那ペアのスーツスタイル、縫製や素材への拘り方など、服本来の“着る者”を明確にしたリアルクローズを追求するクリエーションの高さがうかがえた。次世代を担うクリエイターの卵たちの今後の活躍に期待したい。
グランプリ
木村 康人/古澤 尚徳
『日本の文化や歴史を背景にした現代の服作り』
最優秀メンズ賞
斉藤 純平/善那 信彦
コンセプ
『「キャラクター化」 擬人化とデフォルメの間をいくファッションの提案』
最優秀モデリスト賞
勝田 息吹/小宮 翔太
『小さな部分にこだわるものづくり
手作業を大切にしたものづくり』
優秀作品賞
小川 景子
『身体と布の空間、そこから生まれる女性の魅力』
優秀作品賞
Shermeen Ahmed/Chen Wen-Ting/古澤 尚徳
『理解を超える感情を喚起する。社会問題のありふれた見解に疑問を投げかける』
金の針賞*
藪内 紗世
*エスモードで伝統的に設けられた賞で、在学期間を通し、優れた成績を残した真摯な学生 に与えられます。
Text / kozo
Photo/ ESMOD JAPON,Kayano