ESMOD JAPON 東京校 第28回卒業審査会
2月14日(金)、エスモード東京校にて卒業審査会が開催された。あいにく雪の中での開催となったが、日本のファッション産業の前線で活躍されている多くの著名な方々が審査員として集まった。審査基準は、“時流を捉え、独創性と専門技術を駆使し、国際的な視野で新たな価値を創造し挑戦しているか”を基準とした。会場では、学生が制作した作品を展示し、審査員の方々に作品のプレゼンテーションを行い、スティリズム(デザイン部門)とモデリズム(制作部門)の審査を受けた。
デザイナーでエスモードの講師をされている坂部三樹郎氏と山縣良和氏、また審査員の方々に今回の卒業審査会の感想をお伺いした。
・坂部三樹郎氏(MIKIO SAKABE デザイナー)
ルールなどに縛られず、自分たちでルーツから調べ上げ、それぞれがやりたいことを作品として表現できたと思います。多様な価値観が存在する現代ではファッションに求められることも変化してきています。今後はどのようにファッションの魅力を伝えるかをチャレンジしていってほしいです。
・山縣良和氏(writtenafterwards デザイナー
)
学生は楽しんで作品を制作出来たのではないかと思います。自分と向き合うことを第一に考え、あとは個々の責任やブライドとの勝負。それらが上手く混ざりながらも現代的な空気感を持った正直な良い作品ができました。来年度から始まるA.M.Iでは、更にブラッシュアップしていきたいです。
・蘆田裕史氏(FASHIONISTA 批評家)
講師の坂部氏と山縣氏の影響が多く見られた作品でした。卒業生には、ファッションはデザインだということを考えてほしいです。デザインという言葉の意味も含めて、ファッションがアートではなくファッションデザインであることの意義を考えるとより良い作品になるかと思います。
・西田拓志氏(coromo クリエイティブディレクター)
全体的に内側に向かっている作品が多いと感じました。内側に向かいつつも外側の人とどう関係を気づくかがデザインです。自分の中だけで完結せず、外に向かうエネルギーを感じさせる作品は良いと思いました。
・ハタケヤマシュンスケ氏(shunsuke hatakeyama デザイナー)
メンズのレベルが高いと思いました。服の構造や生地の特質、服の出来るまでの工程を自分なりに落とし込んで考えていた点が良かったです。
また今回の卒業審査会で、ADD編集部が注目した学生を随時紹介していきます。
Text / kozo
Photo/ Arisa