Fashion, Shop Review

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宝探しのように自分だけのアンティークを見つけてみたい。

 

千葉駅から少し離れた住宅街にひっそりと佇むお店 “ANDANTEANDANTE”
そのおしゃれな外観は住宅街の中で通る人の目を引く。店内は、アメリカ、フランス、ドイツなどから買い付けした古着、古道具、またランプに人形、食器などの日用品まで…なかなか他では見ることの出来ない様々な珍しい骨董品で溢れている。今回は買い付けから、お店の経営まで全てを行っている店主の斉藤浩一様にお話を伺ってきた。



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■お店を始めたきっかけは何ですか?
元々趣味である古着とアンティークで自分のお店をやってみたかったからです。やりたかったからやった。それだけです。

■商品をどのように選んでいますか?
基準は明確にはありませんが、雰囲気を重視しています。古くて、自分が良いと思うものです。使用が困難なくらいぼろいものでもそのぼろさに魅力を見出せるようなものでしたら、選びます。

■店の雰囲気作りはどのようにされていますか?
アメリカのニューヨークのヴィンテージショップ、フランスの静かなアンティークショップの高級感、ドイツのトローデルという古道具、ぼろ屋さんなどのカオス感など、買い付けに行くたびに自然にそれぞれのお店の素敵だなと思った部分を取り入れたりはしています。後は、わざとごちゃごちゃさせているところはあります。お客さんに物を楽しんで、買い物というイベントを楽しんでほしいので。自分から探さないと見つからない宝探しのような感じです。蚤の市のような雰囲気作りを意識するようにしています。

■主な買い付け先はどこですか?
アメリカフランスドイツです。それに付随してベルギーやオランダ、またその他の国へも旅行を兼ねて行っています。せっかくなのであまり買い付け先を特定することなく旅行がてら色んな所へいって、色んな物を見て、お店に来てくれる方にお話を出来ることも、誰にでも出来ることじゃない特別なことだと思っているので、そこは大事にしています。


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■なぜ人目につきにくい場所にお店を開いたのですか?
千葉の賑わっている場所だと、自分の理想的な建物や外観がなかったので。それに、今の建物の雰囲気とかほかに探してもないような建物の感じが気に入って。計画したことではなかったので衝動的であり運命的なものを感じました。

■客層はどういう方が多いですか?
様々ですね。20,30代の男女が多いですが、おじいちゃんおばあちゃんから大学生、またお小遣いを持って中学生なんかも来てくれるので、住宅街という土地柄か幅広いお客様に来ていただいています。

■都内のお店でも知られている理由は何ですか?
そんなことはないと思いますが、都内の古着屋さんの知り合いやお客さんが話してくださっているのかもしれないですね。後は、ブログを見てくださったり、雑誌に載せていただいたこともあるので気にしてくれている方も多いのかな、と思います。

■ほぼ毎日更新され、ユーモアがあり、また商品内容も詳しい斉藤さんのブログ。どうしてこういったブログを書いているのですか?
自分が他の方のブログを見るときもそうですが、冗談あるいは知識的に面白いと思ったもの、頻繁に更新されるものを継続的に見るので、僕も自分が出来る一番見続けてもらえると思うことをしています。ふざけたことも書くのですが、来てくれたお客さんにとっても僕の人物像が見えやすいでしょうし、僕のことをなんとなく知った状態で来てくれるでしょうから、気楽に話しかけやすいかなと思います。顧客サービスのつもりです。

■斉藤さんは古着を着ないことで有名ですが、その理由はなんですか?
自分がいいと思うものこそお客様の手に渡るべきだと思っています。それゆえ自然に古着屋やアンティークは自分を飾る物ではなく、お客様に商品として選んでいただく物として向き合っています。商売にした時点から自分の趣味でありつつも、僕自身が古着を着て満足するより、ANDANTEANDANTEでお買い上げ頂いた古着、アンティークでお客様に満足してもらえることのほうがよほど僕の満足になるんです。

■お店には可愛らしい様々な国のくまの人形がありますがこれも斉藤さんの趣味ですか?
はい、趣味です。ですが、先ほども申し上げたことと同様で僕は一体も所有していません。単純にかわいいというのもありますし、ぼろさから色々想像すると愛しくなりますね。洋服は外部へ、くまちゃんは自分自身の内面へお金を使うように思われます。それゆえくまちゃんは外部から「こう思われたい」「自分をこう思わせたい」というのがなく、ただただ自分の好みのみで選ばれているように思えとてもピュアなもの選びだと思います。くまちゃんを選ぶ方を見ているのも好きなんです。


■今後、買い付けたいものはありますか?
何を買いたいかは同時に何を店に並べたいかです。それは買い付けに行ったときの出会いだったり、ひらめきだったりで変わるので、ある程度はあっても買い付けにいった際に買い付けたいものが決まる感じです。


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■古着、骨董品についての斉藤さんの考えを教えてください。
人が経過したからこそ付く傷だったり、汚れだったり…工場で作ることはできない良さがありますよね。
雨風に降られた汚れだとか、お直しを加えた部分だとか、人から人へ渡ることによって付く痛みに味とかぬくもりを感じますね。作ることはできない価値があると思います。機械などで生産できるようになった、新しいものに行き着いた時代だからこそ余計に魅力を感じます。

■お店を開く際に、何か参考になった本などはありますか?
パウロ・コエーリョという方の「アルケミスト」という一冊です。先輩方、経験者の方の話を聞くのも大変参考になりますが、一番自分の背中を押したのはこの本でした。やりたいことがある方に、ぜひ読んでほしい一冊です。


Words & Photo by Kana Nagashima


ANDANTE

〒260-0027 千葉県千葉市中央区新田町17-4 
TEL:043-309-3061
OPEN 11:00~21:00
無休(買い付け時臨時休業)
BLOG:http://slow-hesaidshesaid.blogspot.jp/


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