2013 S/S 東京コレクション
Barbudos 2013 S/S
「思春期の少年・少女」
今季のテーマは「思春期の少年・少女」。
タイトルに“Young Young Young Frustration”と掲げているように、特に環境の変わり目に身を置く中で生じる複雑な感情を様々なかたちで表現した。
全ルックに共通してあしらわれた三角形△のモチーフは、その3つの尖った角から「どこを触っても刺々しい」思春期の若者の反発的なスタンスをかたちにしたものである。このモチーフは同時に全モデルの手の甲にも直接描かれ、より生々しい若者の主張の表れになっている。
また随所に見られたボーダーの模様は、デザイナー自身が思春期によく身につけていたという通り、90sの若者らしさをよく表していて、その効果はCONVERSEのスニーカーやウォッシュデニム、各所に巻いたバンダナなどとのスタイリングによりその効果を増している。ランウェイに欠かせない照明や音響といった要素を、出来る限り自分達の手で行うという点でも、テーマの表現に努めたとデザイナーは語った。
一貫して男性と女性の区別を意識しない服作りをしてきたデザイナーらしく、今回もフェミニンにもマスキュリンにも偏らない、体型の差も強調しないシルエットで作り上げられたコレクションであった。その哲学はしっかりと生き続けている。
Photographer / Mei
Text / Yamabe