Fashion, Collection, Tokyo 2015 S/S

SHIGA 2015 S/S Collection “plants”

SHIGA2

SHIGA 2015 Spring Summer Collection “plants”

一切の無駄が削ぎ落とされ、優雅で高尚な、すっきりとした様を「洗練」という。
シンプルであり、美しい。そんな「洗練」という言葉は、ファッションににおいてはしばしばエレガントなリアルクローズという形を取って顕現するものであろう。

レディースファッションブランド「SHIGA」が2015年春夏コレクション「plants」を発表した。前身となるブランド「RYOTA SHIGA」より現在の「SHIGA」にブランド名を改め、2シーズン目のコレクションとなる。

展示会場に入りまず気になったのは、目に入ってくる服もさることながら、そこに漂う透き通るような香りだ。爽やかさの中に麗しい甘さのある、そんな香りが展示空間を埋め尽くしていた。本コレクションのためにair aroma株式会社と共同で作られた、ラベンダーとユーカリをブレンドした香りだ。
「コレクションを五感で味わってほしい」と志賀デザイナーは語っていた。

本コレクションのタイトルである「plants」とは、観葉植物を指している。志賀デザイナーが植物農家を見学したところ、華はないかもしれないがシンプルで力強い生命力を湛える観葉植物に、何よりも洗練された美しさを見出したのが始まりとのことだ。時間と共に成長する葉のように、静かな躍動を感じさせるアイテムが揃う。

メインのカラーパレットはホワイト、ダークグリーン、ネイビーの三色。ホワイトとダークグリーンのコントラストが美しいトップスなどは、新緑の季節にふさわしい、さっぱりとした気品ある佇まいを醸している。シックなネイビーのアイテムは凛とした女性にぴったりのイメージだ。レースや化繊の透ける素材を使った切り返しのアイテムも多く、涼しげでどこかセンシュアル。遊び心ある植物柄のワンピースやジャケットはシンプルに新鮮さを演出している。
また、新潟県産のシルクのニットなど、日本製の着心地の良い素材にもこだわったという。

特徴的な広めにとられた袖口や大きめのカラーなど、デザイナーの独自性は存分に発揮されつつも、全体的にはミニマルに落とし込まれている。まさに洗練された、エレガントな日常にふさわしいコレクションであった。

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

13

14

15

16

SHIGA1

SHIGA2

SHIGA3

SHIGA4

SHIGA5

SHIGA6

SHIGA7

SHIGA8