2013-2014 A/W 東京コレクション
KAMISHIMA CHINAMI 2013-2014 A/W
「艶」
深い艶
感情を表す色彩
豊かな輪郭
熱を帯びた女性
歴史の中で共有される感情
渋谷ヒカリエでKAMISHIMA CHINAMIのA/Wのショーが行われた。
今回のテーマの「艶」という言葉は深く魅力のある言葉であり、女性の外面的な部分と内面的な部分の両方が表現されている。
今回のコレクションでのキーワードは「版画」である。
版画独特の直線はチェックなどで表現されており、鮮やかな色と組み合わせることにより、ブラックの線の存在感がグッと増しているように感じた。
特に印象的で、インビテーションにも使われている女性の手だけのモチーフは池田満寿夫氏の版画作品「聖なる手」である。
もともとは14世紀に描かれた「婦人の肖像」という絵画であるが池田氏はその手だけを使い、創作している。
先人の作品に魅了され新しい作品が生まれ、未来の誰かがその作品に魅了されまた新しい作品が出来上がる。時代は違っても歴史の流れの中で共有できる感覚があることは凄いことであり、今回伝えたいメッセージの一つであるという。
すっきりとしたコートやドレープが施されたワンピースといったフェミニンなものや、パンツスタイルのマスキュリンなものがミックスされ、魅力のある様々な女性像を見ることができるコレクションであった。
Photographer / maki
Text / Chiaki