Fashion, Interview

Tomihiro Kono 1/4




Tomihiro Kono 1/4



世界的ヘアアンドヘッドプロップアーティスト Tomihiro Konoにインタビュー。


Tomihiro Kono 1/4


今回は彼のヘアアンドヘッドプロップアーティストになった背景から今現在彼自身がなにを行っているのかインタビューと作品を交えお伝えしていく。彼は今回CANDYでの「IN UTERO」というインスタレーションの為に一時ロンドンから帰国している。そんな彼に彼のクリエイションのオリジナリティーの背景、源に対して純粋な疑問と主にお話をお聞きした。


■ヘアアンドヘッドプロップアーティストとして


ある日、知人の美容院がある大阪へと向かうことを決意した河野富広。そこで美容の姿勢、美容師の厳しさなどを日々痛感する中、様々な大人と出会い、彼らに連れて行ってもらったバーやクラブ、音楽ライブ、そしてそれと連動するライフスタイルへのこだわり、ファッションやアートに触れたことで今の自分があると河野さんは語る。


その後、日本のファッション紙、ヘア雑誌や業界紙に目を通すようになり、ファッション、ビューティーの中心は東京だと直感的に感じ、ヘアカットの技術向上、追求のため東京へと活動場所を移す。


ヘアアンドヘッドプロップアーティストとして活動しようと思い立ったきっかけは自分のヘアスタイリストとしてのオリジナリティーを追求したいという純粋な思いから始まった。目にした瞬間にこれはあの人の作品だとすぐにわかるような作家性のあるヘアスタイリストに昔から憧れていたという。そしてヘアスタイリストとしての「オリジナリティー」が何かを探し求めるうちに、そのスタイルは髪の毛を超え、多様な素材を用いるようになり、その後それが自分にしかできないスタイルへと変貌を遂げる。


ヘアスタイリストの役割として、頭全体をトータルでダイレクションすることでより強い作品がつくれるということがロンドンではとても重宝された。ヘアスタイリストとして活動する際はサロンワークの延長として、当然ながらクライアントあっての仕事であるためスタイリストや写真家と話し合いながらベストなものを提供する。そして、ヘアアンドヘッドプロップというジャンルをつくることで自分からコンセプトを提案、発信を試みる。この未開拓のポジションを見つけたことでデザインすることの自由さ、楽しさを本当の意味で知ることになる。


ヘアプロップアーティストとは今まで世界に存在しなかった新しいジャンルである。自身の世界観を発表する場がないのなら自分で作ろうと、「NEON O’CLOCK]という活動を始めた。ヘアメイクに関しては第三者に仕事の依頼をされることが必要である。クライアントありきの世界で受動的な姿勢を保ち続けるのではなく、ヘアアンドプロップという自らが主体となれるジャンルを新たに作ることは、「社会」という漠然としたものに対してのアプローチの手段となった。それに加えて、髪の毛だけだは表現できないフォルムや繊細な動き。ヘア単体では表現できないものを補うという目的もそこにはあったそうだ。河野さんがデザインすることに楽しさを見いだし、不可能なものを可能にできると感じた瞬間であった。


Tomihiro kono’s WORKS


Italian vogue shot by david dunun hair and head props by tomihiro kono


beauty story using tomihiro kono collection photo by kim jokbsen


Tomihiro kono

2007年からロンドンにてセッションスタイリストとして活動する傍ら、オリジナリティを追求していくうちに作品へのコンセプトに基づいたウィッグやヘッドピース制作を始める。その後、ロンドンにてファッションスタイリストやアーティストの間で話題となりヘア&ヘッドプロップアーティストという特別なポジションを確立する。2010年9月にはLONDON FASHION WEEKの一貫として映像とパフォーマンスを駆使したコレクションを発表する。近日ではart,performance,boutiqueとの幅広いコラボレーションを行い多域にその活動を広げる。そのスタイルは1920-30年代のダダイズム、シュールレアリズムの影響を受けており、その中でも特に第二次世界大戦後に興ったアートのムーブメント’Assemblage’(全く意味のないオブジェを組み合わせ、意味のもつ立体的なコラージュ作品を作りあげること)という行程に興味を持つ。一度きりのオブジェ、素材との出会いを楽しみ、その素材の持つ特徴や意味を考えながらコラージュしつつ作品を制作しており、古いものをまたリサイクルして新しいものとして機能させる独自のスタイルを築く。
ポートフォリオ : http://www.tomihirokono.com/page/PRESS.html
ブログ : http://www.tomihirokono.blogspot.com/
Mother magazine : http://www.mother-magazine.com/


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